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発足に向けた記者会見を開催

経済界、労働界、学識者が結集、「衰退国家」日本の立て直しをめざす

日本生産性本部の茂木友三郎会長らは2月28日、都内で記者会見し、「令和国民会議」いわゆる「令和臨調」を立ち上げる構想を発表しました。6月にも参議院選挙に向けた第1回大会を開催して正式に発足します。現在、経済界、労働界、学識者など約80名が参加を表明(現時点のメンバーはこちら)しており、正式発足までに参加者は100名を超える見通しです。共同代表には、日本生産性本部の茂木会長のほか、小林喜光、佐々木毅、増田寛也の3人の副会長が就任します。臨調の発足は、平成時代に諸改革に取り組んだ前身組織の「民間政治臨調」発足(1992年)から30年、「21世紀臨調」発足(2003年)から約20年ぶりとなり事務局は日本生産性本部が務めます。

「統治構造」「財政・社会保障」「令和の国土構想」軸に

令和臨調は、平成時代から先送りされてきた課題で、党派を超えて取り組まなければ前に進まない課題について合意形成活動に取り組みます。「民主主義の仕組みやルール=統治構造改革」「持続可能な財政・社会保障」「ポストコロナ時代の地域や暮らし・社会ビジョン=令和の国土構想」の3つのテーマについては、専門部会を設置し、検討します。
また、平成時代以降の出来事や諸分野の改革の歴史を検証するため、「平成デモクラシー史検証会議」を早期に立ち上げ、時代認識と課題認識の共有につとめます。活動は発足から3年をワンサイクルとし、その段階で見直しを行います。

この日の記者会見では、茂木共同代表が令和臨調の基本的な趣旨について説明し、「単なる紙づくりではなく、改革が進むために汗をかくのが目的だ。そのための合意形成活動、世論形成に尽力する」と意欲を表明しました。続いて、小林共同代表が企業人の立場から課題認識を示し、佐々木共同代表が「共同代表メッセージ」について解説しました。この後、記者との質疑応答が行われました。
今回、日本生産性本部が「令和臨調」の立ち上げを決めたのは、世界中で民主主義の危機が叫ばれている中、日本もこれ以上、課題の先送りを続ければ、決して楽観視することはできないとの危機感からです。
このため、「令和臨調」は活動のキーワードを「日本の未来をまもる~日本社会と民主主義の持続可能性」としています。「統治構造」「財政・社会保障」「国土構想」の3部会を軸に先送りされてきた課題に取り組み、緊急性の危機にも進行性の危機にも耐えうる、しなやかで強靭な社会づくりと民主主義の持続可能性をめざしています。

令和臨調では、7月の参議院選挙以降、国会議員有志や知事・市長など首長有志、さらにはメディアや次世代の有権者である学生との交流・対話組織を立ち上げ、連携して活動を行うなど、改革運動を本格的に始動させる予定です。
なお、激動期の内外情勢を踏まえ、重要かつ緊急性の高いテーマについては、共同代表の判断で、3部会のテーマに限らず、専門部会や臨時のチームの編成も検討します。2022年2月28日時点の概要・組織体制図はこちらをご覧ください。